オペレーショナル・エクセレンス事例紹介

セブンイレブンの単品管理

オペレーショナル・エクセレンスの例として、今回、紹介するのはセブンイレブンの単品管理(タンピンカンリ)です。

耳にされた方もいらっしゃるのではないかと思いますが、単品管理とは、店舗の品揃えを限りなくお客様の要望に近づける手法で、商品を単品ごとに販売、仕入、在庫を管理することです。

このような書き方をすると、商品を持っている企業や店舗ならどこでもやっている、と思われるかもしれません。
では、なぜ、セブンイレブンの単品管理はオペレーショナル・エクセレンスと言われるのでしょうか。

Blurry Supermarket

その理由を知るには、まずは単品管理がどのような背景で誕生したのかから見てみたいと思います。
セブンイレブンの1号店である東京・豊洲店はもともと、酒販店でした。

コンビニへの業態変化によって、売上自体は上がりましたが、人件費や借入金の返済といったコストが大幅に増え、1円でも、2円でも、売上アップのために出来ることは何でもやらなくてはビジネスを継続できない状況でした。

しかし、売場を見てみると、売場に穴が開いて(欠品が発生して)おり、お客様の視点では、「買いたい商品・人気のある商品が買えない売場」になっていたのです。
これは、発注精度が低さ以上に、交渉力が低いことなどが起因した「発注単位の大きさ」が要因でした。

掘り下げて言うと売れない商品を発注してしまうと、発注単位が大きいので倉庫に売れない商品の在庫が大量に眠ることになります。
その結果、倉庫の大きさには限りがあるので、売れる商品を発注したくても発注できない状況になってしまうのです。

仕入時の配送ロットや金額を交渉できるほとどの力が短期で強くなることは難しく発注単位の大きさをすぐに解決する事など困難でした。そのため、「売れない商品の在庫を置かないようにすることでしか、売れる商品の欠品はなくせない」という結論に至ったのです。

在庫を減らして売上を増やす唯一の方策が、売れる商品を売れるだけ取って、売れない商品を取らない事。
それを実現するために、今、何が、いくつ売れているのか、単品ごとにチェックする事。

大変だろうがなんだろうが、自分たちで一つ一つ確かめ、日別・単品別に販売集計をする。1日、2日、3日・・・と単品ごとのチェックを継続していくと、感覚値ではなく事実が見えてきて、しばらくの期間が経過して、やっと「お客様が店舗に何を求めているのか」が分かってくるのです。

店舗は出てきた事実に逆らわず、売れない商品は売り場から排除し、空いたスペースに新しい商品を置いて様子を見る。
そして、ダメならまた新しい別の商品に入れ替える。
ニーズが大きい売り場は、スペースを広げて、ニーズの小さい売り場は縮小する。

これをひたすら繰り返すのです。
その結果、売上が上がり、在庫が減りました。
これこそが、セブンイレブンの単品管理オペレーションです。
当然、単品管理を追求しようとすると、店舗だけでは超えられない
制約条件がありました。例えば、納品ロットや手作業での単品管理、物流システム・・・etc

しかし、「今、どの店で、何が、いくつ売れているのか」を絶えず把握しないと生き残れないと覚悟しているからこそ、制約条件を解除するための難しい交渉・調整を経て商習慣を変えていったのです。
すべては単品管理というオペレーションの追求のために。

セブンイレブンの「単品管理」がオペレーショナル・エクセレンスたるゆえんは、これだけではありません。実は、この単品管理のオペレーションをアルバイトスタッフ含めた末端スタッフまで全員追求し続けているシステム・組織風土こそがオペレーショナル・エクセレンスを実現している大きな動力となっています。セブンイレブンが「単品管理」というオペレーションで成功し続けていると他の同業種も当然真似てきますが、数字を見てみるとセブンイレブンの店舗数は17,491店舗、1店舗当たりの平均日販額は約66万円、一方業界2位のローソンは12,383店舗で約54万円と大きな差があります。(2014年2月~11月期)

業界の1位と2位でここまで大きな差が生まれる理由は、同じ単品管理というオペレーションであっても、セブンイレブンが貪欲に組織全体でオペレーションを磨きあげ続け、結果、単品ごとに過去の販売実績を管理し発注に繋げるだけで満足せず、少しでも良い成果を上げられるよう「なぜそのデータになったのか、数字が変化した要因を探る」といったオペレーションへと進化させ続けているからです。

「データを取り、そのデータから仮説を立て、実行し、検証する」

これがセブンイレブンの単品管理というオペレーションであって、
これを徹底するように一人一人、一つ一つのオペレーションが組まれていますし、現場の末端学生アルバイトまで浸透しているので、オペレーショナル・エクセレンスを実現しているのです。

この単品管理というオペレーションを徹底して磨き続けているからこそ、売れる商品なのか売れない商品なのかを見分ける嗅覚が養われたり、売れなくなる時期が読めるようになったり、どのような棚割りにすると相乗効果が出やすいのかなど「商売人」としての感覚も磨かれ、どんな環境下であっても売上を上げられる状態を維持できているのです。
それが業界の1位と2位の圧倒的な差「オペレーショナル・エクセレンス」を実現した結果として、数字に表れています。

オペレーショナル・エクセレンス
その他の事例紹介

内容のご質問や料金体系については是非お気軽にご連絡ください

 
ご相談無料

0120-989-179

平日10:00~18:00

03_06_icon_mail メールでのお問い合わせはこちらから