情報の偏りを正し、経営層に現場のフラットな情報を届ける
── 当社のサービスをご利用いただいた、社内の反応はいかがでしたか?
佐藤さん:社内では、概ね高い評価を得たのですが、特に経営層からはとてもいいリアクションがありましたね。というのも、経営層が社員全員からまんべんなく情報を入手できるわけではなくて、ある一部の役職者から報告が上がるようになっているわけです。そういった環境では、手にできる情報にどうしても偏りが出てしまいます。
そこに、御社の分析データを見せることで、現場の事実をありのままに自分の目で見て、よりフラットに解釈できるようになったので、この点が非常に良かったと話していますね。
社内でも、そこに対して課題感はあったけれど、今まで着手できていなかったことなので、それが御社の力をお借りすることで、ようやく形になってきた、という達成感もあります。
── 佐藤さんのお立場は、経営層と現場の橋渡しをしなくてはいけない、非常に大変な役回りかと思いますが、そのあたりの苦労はありましたか?
佐藤さん:そうですね、経営層の求めることを汲み取って、トリノ・ガーデンさんのサービスを通じて現場に落とし込まなくてはいけないわけですが、現場からすれば、「急に何やらうっとうしいことを言ってきた」と取られかねないわけです。そうならないように、現場と一緒になってやっていくということがとても大切で、大変といえば大変ですかね。
正直なところ、薬剤師というのは自分の中での考え方の軸や芯を持った人が多いと感じてていて、どんな施策でも、ちゃんと論理立てて説明しないと、腹落ち感を持って取り組んでもらえなかったりするわけです。
ただ、そこを御社と一緒になって、ロジカルで説得力のあるデータをもとに指示を出したことで現場に納得してもらえたり、またフォローやフィードバックをくり返しやってもらったことで次に進みやすくなったりと、全体的に前向きに進んでいるという実感がありますね。

個々人の経験やコツを越えたデータで、現場に納得感をもたらす
── 両者の意見を目の当たりにされている佐藤さんから見た、当社のサービスの使い心地をお聞かせください。
佐藤さん:私自身、この業界に何年も身を置いているわけですが、トリノ・ガーデンさんの分析結果と同じようなことを私が社内に対して言ったとしても、説得力や信用は得られないと思うんです。社内には、同じ畑でずっと同じような経験を積んできた人間ばかりがいるので、ある種同じような考え方の延長線上でしか考えられないと思うんですよね。
そんな中で、第三者的立場から、社内を客観的に俯瞰してくれて、さらには運動力学や、人間工学、心理学などに基づいた定量的なデータで裏付けも取れてという御社のような存在にお力添えいただいたことは、非常に大きな効果が上げられたと思います。
われわれは経験の長い社員も多いので、どうしても個人の経験やコツといったものに論拠を求めてしまうのですが、そうでない客観的なデータを引き合いに出せたということで、現場の腹落ち感はとてもあったんじゃないかと思いますね。

── 最初に依頼いただいたプロジェクトから、次の依頼までのスパンが非常に短くて、われわれとしてはとても嬉しかったのですが、その背景にはどんな思いがありましたか?
佐藤さん:最初の案件で終わらせることもできなくはないんですが、一つの課題を解決して終わり、というのではなく、効果が期待できるのなら継続していかないと意味がないな、と思ったんです。まだまだわれわれにも課題はたくさんあるので、社内としてどうしていくべきかという議論は進めつつ、御社の力を借りることで、効果的なアプローチをしていく。これを続けていくことが私の勤めだと考えたんです。