── 当初われわれのサービスをお知りになった感想は?
刑部さん:今では「NewDays」や「ベックスコーヒーショップ」、「回転寿司業態」など多様な業種業態を見ていただいていますけど、そばチェーンの「いろり庵きらく」でお世話になったのがお付き合いのスタートでした。
もともと「いろり庵きらく」に関していえば、社内での指示出しだとかオペレーションだとか、個々人のフィーリングや経験に基づいて動いている部分が多い業態だったんですね。
それではだめだ、改善していこう、という機運が社内で高まっていたタイミングで、「実績のある企業があるよ」とお付き合いのある会社さんから紹介してもらったわけです。
フィーリングではなく定量的データを求めて
── サービス導入前の社内の反応は?
刑部さん:トリノ・ガーデンさんの過去の分析事例などを社内で共有するとみんなもう興味津々という感じでしたね。常々定量的に話そう、でもどうやって?というのが課題でしたので、「これこそが定量的ということだ!」とみんな目を輝かせていました(笑)。
とはいえ、店舗などの一部のスタッフたちの中には、やっぱりネガティブな反応も最初はありました。恐らく見せたくないものを見られてしまう、という感覚だったと思うんですね。
道川さん:ただ、導入してみたら、現場が一番柔軟に指示を聞いてくれましたね。
「他の店舗ではこれをやったら売上が上がったよ」と伝えれば、その通りに動いてくれましたし、逆に分析によって現場の負荷が増えるようなことがなかったのが、とても幸いでした。
── 当社のサービスをご利用された感想は?
刑部さん:まず、あらゆることがこんなに数字としてはっきり示されるんだ、と驚きました。
われわれ営業サイドの人間としては、かなりの時間をお客さまに使っている意識だったんですが、実際は数字を見るとそうでもなかったり。過去の思い込みがことごとく覆されましたね(笑)。
これまではそうやって一人ひとりが感覚的に、自分流で仕事をしている部分があったんですが、確固たる数字をデータとして取ってくださるので、そのデータをもとに現場のオペレーションに落とし込んでいけたのは良かったと思います。
単純に「ここをこう変えなさい」と口先だけで言っても響かないので。
道川さん:個人的には色んなことが可視化されたな、という印象が強いですね。
特に、客席の中における「死に席」と言いますか、客席の中でもお客さまが使用される頻度の極端に低い席っていうのがあるんですが、これを可視化できたことは大きな発見でした。
そういう席があるなぁとなんとなくは理解していたんですが、実際調べていただくと、1日の中で1度も使われていない席もあって、しかもそのテーブルを何回もスタッフが熱心に拭き上げたりしているわけですよ。これは衝撃的でしたね。
刑部さん: そうしたトリノ・ガーデンさんの分析を受けて、そもそも新規出店時の客席レイアウトや、席数を変えるという流れになりました。
それまで当社は限られたスペースに如何に席数を多く作るかという客席数至上主義みたいなところがあったんですが、回転が追いつかない場合もあるし、お客さまの動線が悪いこともあるということも見えたんで、そこを変えていきましたね。
道川さん:あとは、厨房スタッフの時間の使い方も変わりましたね。
これまでピークタイムにも売れ筋商品の仕込みをしていたんですが、分析してもらったところ、お客さまが集中しているピークタイムは仕込み作業はなくして、営業に集中したほうが生産性が高い、ということで。
これもトリノ・ガーデンさんの分析結果をもとに指示出しをしたところ、その通りに動いてくれて、結果数字に結びついているというのが実感としてあるので、嬉しいですね。
確たる根拠を示してくれる研究室
── 我々は御社にとってどのような存在でしょうか?
道川さん:そうですね、一般的なコンサルタントのイメージと違って、とても細かく、現場に即した数字を出してくださるのがやりやすかったですね。
具体的で数字に基づいた指示を出してくださるので、現場もとても動きやすかったみたいです。
刑部さん:トリノ・ガーデンさんをコンサルタントという言葉で聞くと、印象は明らかに違いますね。私もやっぱりこれまでフィーリングに基づいて仕事をしてしまう部分があったし、コンサルタントにもそういう方が多かったんです。
ところがトリノ・ガーデンさんは、ちゃんとデータに基づいたエビデンスを積み上げて毎回レポートを出してくださるので、「その根拠何?」って疑問になるような内容が一つとしてなかったです。
コンサルというよりも、大学の研究室の先生みたいな存在ですよね。毎回ゼミの担当の先生に教えていただくようなつもりで、安心しておまかせできました。